「春の祭典」

国立劇場にてピナ・バウシュ ヴッパタール舞踏団「カフェ・ミュラー/春の祭典」を観劇。


「カフェ・ミュラー」は、途中とてつもない睡魔が襲ってきて、それと戦うのに必死であんまり覚えてないというか、実際ちょっと寝てしまったわけですが、ピナ・バウシュ自身が踊るのを観るのは始めてだったので、その動きばかりが印象に残っている。 確かに動きはしなやかで素晴らしいとは思うけれど、身体の衰えはどうしようもなく、その点魅力にとぼしい。昔はどうだかわからないのが残念ではあるけれど、今これを観て退屈としか思えなかった。

春の祭典」は、これはもう素晴らしくて、圧倒的で、本当に観られてよかった。舞台に本物の土をひいていることにまず驚き、それがまたダンサーが踊るたびに、飛び散り、身体につき、すごい迫力で、振付も躍動感に溢れ、喜びや残酷さが伝わってくる。きれいにまとまっていない荒々しさもいい。 毎回土を盛るスタッフも大変そうだが、この土がなければここまでの作品にはならなかっただろう。


日本で初演されたとき、すごい衝撃を与えたというのがよくわかる。今観ても十分すごい。