ロード・オブ・ウォー
新宿でアンドリュー・ニコル監督、ニコラス・ケイジ主演「ロード・オブ・ウォー」を観る。
最初は「ホテル・ルワンダ」を観ようと思っていたけれど、こちらのほうが上映終了間近だったので、予定を変更した。最近はうっかりしてるとすぐ終わってしまうので、行けるときに行かねば。
まず武器商人役のニコラス・ケイジがハマリ役。
NYで家のレストランを手伝うユーリー・オルロフ(ニコラス・ケイジ)が、偶然から武器密売事業を始め、天才的な才能から、やがて世界的な武器商人になっていく姿を描く。
実在の武器商人らをモデルにして、主人公を造形し、描かれるエピソードはどれもほぼ実例があるという。
密売した銃によって罪のない人たちが死んでいき、その手で始めて殺人を犯し、また愛する妻、エヴァ(ブリジット・モイナハン)の疑心などから、武器の密売を続けていくことへの葛藤があるが、結局自らの才にしたがい、密売事業を続けていく。
その姿はアメリカそのものだ。
オルロフが武器の密売を始めた当初、行く先々で、まだモデルだったエヴァの企業広告(巨大なポスター)を見かける。武器が国境を越えていくように、グローバリゼーションが世界を浸食していく様子がさりげなく描かれる。
あまり知られていない武器商人の世界を面白くエンタテインメントに仕上げたことは評価できる。
冒頭から最後まで飽きずに楽しめた。(ちなみにこの最初のニコラス・ケイジのセリフはすごくいい。いやがうえにもどんな世界をみせてくれるんだろうという興味をかきたてる。つかみはOKである。)
でもちょっと不満もある。(続く)